ポルシェが現在開発を進める、エントリークロスオーバーSUV『マカンEV』市販型プロトタイプの画像が公式リークされた。
ポルシェの電動化への取り組みは、マカンEVの導入により拡大する。これは2030年までに、新車納車の80%以上を完全電気自動車にするという同社の目標の鍵となるとも伝えられている。
次期型EVではグレードにより、パフォーマンスリアアスクルを提供。これによりフロント48%リア52%の重量配分が与えられる。またマカン初のデュアルモーター全輪駆動と、リアアクスルステアリングとともに、EVの俊敏性を向上させるのに役立つという。
さらに、完全に見直されたダブルウィッシュボーンフロントサスペンションと、デタッチド・ストラット・レベル、マルチリンク・リアサスペンションを備える。特にハイエンドバージョンには、電子制御リアアクスルディファレンシャルロックであるポルシェ・トルク・ベクトリング プラスが標準装備される。
マカンEVで追加される新機能の一つは、ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメントシステム用の2バルブショックアブソーバーだ。それらは、より大きなダンパー特性を提供し、個別に調整可能で、スチールまたはエアサスペンションで利用可能となる。またホイールのサイズは最大22インチに達し、前後のタイヤの幅が異なり、後方に偏った重量配分に対応する。
市販型の最高出力は603ps、最大トルク1,000Nmを発揮、それを活用するためのサスペンション、テクノロジー、および機能も備える。プラットフォームはアウディと共同開発する「PPE」を採用、100kWhのバッテリーパックに対応するように開発されており、使用可能容量は96~98kWhで、270kW以上の急速充電に対応する。
マカンEVのワールドプレミアは、VWグループのソフトウェアチームのトラブルにより遅れが出ており、2024年内になりそうだという。内燃機関のマカンは、ポルシェが完全EV移行するまで数年間継続して販売される計画だ。