オランダを拠点とする高級スーパーカーメーカー「Spyker」(スパイカー)が2022年に復活、年内に3台の新型モデルを市場に投入する可能性が高いことがわかった。
スパイカーは、1880年から1925年まで存在した自動車メーカー。1997年にブランドの名前を引き継いだ別会社の手により復活を果たすも、2014年に再び経営破綻。その後も4~5年前くらいから新型モデル投入の噂があったが2021年の段階で実現していない状況だった。
しかし2021年12月20日、ミハイル・ペシス氏とボリス・ローテンバーグ氏が率いる投資家グループが再生をもくろみ、新会社が設立。「B6 Venator」、「C8 Preliator」、「D12Peking-to-Paris」の3台と市場に投入すると付け加えられていたが、不思議なことに同社の公式ホームページでは発表されていない。
さらにプレスリリースでは、ビクター・ミュラー氏が新会社CEOとなり、投資家グループが自社の施設でリベット採用スパイカーを数台開発、生産しているという。
曖昧な部分もあるが、将来のスパイカー新型モデルはロシアで製造され、エンジニアリングはロシアとドイツで分割されるという。また最終組立はオランダの新しい製造施設で行われ、できるだけ多くの元従業員を再雇用する予定だという。さらにフランス・コートダジュールだけでなく、ベルギー、フランス、ルクセンブルクの国境付近にもサービスセンターを設立する計画もあるようだ。
新型モデルとなる「B6 Venator」は、2013年のジュネーブモーターショーで公開されたミッドマウントの後輪駆動モデルで、V6エンジンを搭載し最高出力は380psを発揮した。「C8 Preliator」は、破綻したにもかかわらず2016年のニューヨークモーターショーで発表されたモデルで、パワートレインには、アウディ製4.2リットルV型8気筒スーパーチャージャーエンジンをミッドシップに搭載し、最高出力525ps、最大トルク600Nmを発揮する。「D12Peking-to-Paris」は2006年、高級クロスオーバーSUVとして開発、アウディ製W12型エンジンを搭載し発売する予定だったが、実現することはなかった。
いよいよスパイカー復活が現実味を帯びてきたようだが、果たして新型モデル発売の夢は叶うのか、注目される。